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イッシューツリー作成の課題と対策


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イッシューツリー作成の​​​​​​​助っ人

イッシューツリーを使って地域課題の発生要因をツリー状に分解する作業は、物事の原因と結果の構造を人為的に解き明かしていくプロセスですが、ここで一つの大きな疑問が沸きます。一人の人間が、あらゆる地域課題の発生メカニズムを常にMECEに解き明かすことができるでしょうか?これがかなり難しいことは想像できます。そのために、①然るべき教育を受けてから作成する、②当事者や当事者以外の多様な主体が議論しながら作成する、③他自治体の事例なども調べながら作成する、④問題解決のプロのレビューを受ける、⑤初版で完成形とせず現場を見ながら複数回の改版を行う、などの対策が必須です。
それでも私の知る限り、これまであらゆる組織で作られてきたイッシューツリーに上記の対策が行われてきたかと言うと、そうではないものが散見されるのも事実です。その主な原因としては、対策するために必要なリソースとしての時間・要員・予算が容易に集められないということが考えられます。これはなかなかに悩ましい問題なのですが、ここへ来て頼りになる助っ人が登場しました。生成AIです。生成AIを「ググる」ことの代用品として使う方が多くいますが、「平気で嘘をつく」とネガティブな評価を下すことになるでしょう。生成AIは知識よりも論理を構築するための壁打ち相手として使った方が、利用者にはメリットがより大きくなります。地域課題の発生要因をMECEに解き明かすために、「なぜ」をプロンプトで繰り返していけば良いのです。生成AIの利用料は極めて少額ですし、壁打ちに付き合わされることを嫌がることもありませんし、むしろ利用者が疲れ果てるまで付き合ってくれます。もちろん、生成AIの回答が正しいという保証もありませんし、MECEであるという保証もありません。しかし、利用者がプロンプトを工夫することで、そのクオリティを上げることができます。

■続きは以下のページから

https://lg-institute.gyoseiq.co.jp/blog/member/chief_8-2 ​​​​​​​


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自治体事例集

小出篤
小出篤
昭和50年、千葉県生まれ。システムエンジニアとして住民情報システムの開発・導入、コンサルタントとして市区町村における情報システムの最適化・投資の適正化・人材育成・計画策定を経て、地方行政経営研究所 フェロー、合同会社情報政策リサーチ&コンサルティング パートナー、Code for Kanoya 代表、自治体のDXアドバイザーなどを務める。公共政策修士(MPP)、経営管理修士(MBA)。
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