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行政評価とEBPM


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機能していない行政評価

政策は、立案・実施・評価・改善というPDCAサイクルで回っています。このうち、データが必須なのは評価の部分でした。日本では平成7年に三重県が始めた行政評価がこれに当たります。行政評価とは、事務事業ごとに政策の実効性を定量的に評価しようという取組で、政策評価・事務事業評価などとも呼ばれます。しかし未だに、行政評価は想定どおりに機能していません。評価の段階で政策の実効性を証明しようとすると、ポジティブなデータだけを集めがちになってしまうからです。しかし、行政評価の本当の目的は、振り返りではありません。振り返って、政策をより良いものにアップデートしていくことです。ところが、評価で躓いてしまったために、改善に至らない。結果的に、行政評価に取り組んでも思うように政策の質の向上が図れなかったのです。この現状を打破する手法として様々な研究が行われていますが、立案段階からデータを使っていこうというEBPMはその有効な一手になると考えられています。
ところで、政策の立案段階で、いきなり政策設計に入ることがありませんか?そのような場合、データを活用する機会は全くありません。首長や議員や市民団体から、こういうことをやってほしいといった色々な声に押されることがあると思います。しかし、まずはそういった声の根っこにある本質的な地域課題を定義しなければなりません。なぜそのような声が届いたのだろう?それは本質的な問題なのだろうか?問題の根本的な解決につながるのだろうか?そこでデータを活用するのです。

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https://lg-institute.gyoseiq.co.jp/blog/member/chief_11-2 ​​​​​​​



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自治体事例集

小出篤
小出篤
昭和50年、千葉県生まれ。システムエンジニアとして住民情報システムの開発・導入、コンサルタントとして市区町村における情報システムの最適化・投資の適正化・人材育成・計画策定を経て、地方行政経営研究所 フェロー、合同会社情報政策リサーチ&コンサルティング パートナー、Code for Kanoya 代表、自治体のDXアドバイザーなどを務める。公共政策修士(MPP)、経営管理修士(MBA)。
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